皆さんは、京都についてどんな印象がありますか?
京都は年間観光客数が5,000人を超える人気の観光都市。
よくテレビやネットで目にする「京都人はいけず」「京都人は腹黒い」。本当にそうなのか?
今回は京都に在住しているからこそ知れる、京都人の特徴や性格、文化について調べていきたいと思います。
真の京都人って?
「京都人」とは京都で生まれ育って、京都在住の人を指します。
しかし京都に住んで分かったこと。
真の「京都人」とは、京都市内その中でも「洛中」と言われる場所に生まれ住む人のこと。
京都は「洛北」、「洛南」、「洛東」、「洛西」そして「洛中」があります。これは京都御所を中心として東西南北で示されています。
洛中とは、北大路通りから南、九条通から北、千本通から東、鴨川から西が範囲。
洛中の中でも、御所近辺に住む人は、ヒエラルキーの上位なのだそう。
洛中に生まれ育ったことにプライドを持っているのも事実。
また「洛中」に住む方からすると、その他の地域は一括して洛外と呼ばれているとか?(笑)
洛外在住に人は(私も含め)、街中に行くことを「京都に行く」と言います(笑)同じ京都市内在住なのに。
京都人はプライドが高い、と言われる理由が分かった気がします。
京都人は腹黒い?
腹黒いとは「心に何か悪だくみを持っている」「陰険で意地が悪い」という意味。
つまり「上辺では良いことを言っていても、心の中では正反対のことを考えている。」こと。
京都人は腹黒くていけず、とよく耳にしますが真相は…?
「京都人=腹黒い」は事実です!(笑)
よく耳にする「お茶漬けでもどうどすか?」は、お茶漬けくらいしか出すものがないし、早く帰ってほしい、という意味。
これは少々オーバーな言い回しですが、日常生活であれ?さっきの言い方もしかしていけず?嫌味?と思うシーンが多々あります。
例えば、ご近所さんから「お子さんピアノ上手くならはったね~」と言われたとしましょう。京都市外出身の方からすると、言葉通り素直に受け取ると思います。
しかし真意は「お子さんのピアノの音、煩いねん!」
また「ええ時計してはりますなぁ~」は時計を褒めているわけではなく「話が長い」が本音だとか(笑)
これは本人は全く腹黒いと思っておらず、相手の気持ちを思うあまりオブラートに包んだ言い方になってしまうのだそう。
京都人にしか分からない高度なテクニックですよね(笑)
また京都は裏と表や本音と建前を使い分けることが「良いこと」という認識があり、年配の方も若い方もそれを重んじる傾向が見られます。
それこそがまさに京都に根付いた文化のひとつです。
京都弁「~はる」
京都に初めて来た時驚いたのが、京都弁の「行かはる」や「言わはる」など、尊敬語の「~はる」。
関西地方では尊敬語として「~はる」を使いますが、京都は断トツで「~はる」を使う頻度が高いです!
年配の方も、若い世代も、子どもまでもが「~はる」を上手に使いこなします(笑)
京都弁は「ア段+はる」が特徴。
例えば…
「行きはる」は「行かはる」
「来てはる」は「来たはる」
「言うはる」は「言わはる」
また面白いのが、動物やもの、天気などにも「~はる」を使うところ。
「猫が歩いてはるわ~」や「お日さんが晴れたはるわ~」など。
赤ちゃんにも「遊ばはるわ」や「泣かはる」を使います。
京都弁の「~はる」は敬意度が低いと思われます。
京都人は風習や行事を大切にする
千年の歴史のある京都では、古くから伝わるならわしや風習を、律儀に守ることが良しとされる傾向があります。
例をあげると
「おため」
「おため」とは、ご祝儀等をいただいた場合、その場でその一割を半紙とともに返すことです。
これは「慶びが移りますように」や「末長いお付き合いを」という意味が込められています。
「十三まいり」
京都の子どもは数え年で13歳になると、嵐山の「法輪寺」に知恵を授かりにお参りにいきます。
これを「十三まいり」といい、ご祈祷を受けると「大人の知恵」を授かることができるそう。
その帰りに渡月橋を渡る際、渡り始めてから渡り終わるまで振り向いてはいけない、という決まりがあります。
これが振り返るとせっかく授かった知恵を返してしまうと言われています。
「門履き」
昔から京都では、門履き、水撒きを行い、家の前の道を履き清める習慣があります。
その際、お隣の前も30㎝ほど履き清めることにより、深入りを避ける、というご近所関係を友好に築く為の手段です。
他にも、6月30日には必ず「水無月」を食べる、祇園祭の時は「鱧」を食べる、8のつく日には「あらめ」を食べる、と言った食と行事のつながりも大切にします。
いかがでしたでしょうか?
千年の歴史が生ん育んだ伝統や文化のある京都。
京都人の性格は
・郷土愛がとにかく強い
・風習などを大切にする
・腹黒いのは、相手を傷つけないための手段