はじめに
みなさん、こんにちは!
今回は、コラムということで、京都特有の地名の謎について徹底解説していきたいと思います!
ところで、「京都の川」と言えば、どこを思い浮かべますか?
おそらく, 多くの人が、「桂川」や「かもがわ」などを思い浮かべるのではないでしょうか。
どちらも、京都市内では大きな川です。
特に「かもがわ」は市内を縦横に流れる川なので、京都人にとっては、なじみ深い川でもあります。
「かもがわ」には「鴨川」と「賀茂川」などの表記があるのは知っていますか?
特に、この2つの使い分けははっきりと分からない人も多いのではないでしょうか。
今回は、「鴨川」と「賀茂川」の2つの表記はどちらが正しいのか、見ていきましょう!
また、後半では、鴨川(賀茂川)の魅力についても解説しています。
河川法での表記は…
河川法による正式な、「かもがわ」の表記は「鴨川」となっています。
ちなみに、これは位置に関係なく、起点からすべての表記だそうです…。
「…じゃあ、もう「鴨川」って決まってるんだから、この問題はもう解決したんじゃないか?」
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
よく思い出してください。
「鴨川をどり」、「賀茂競馬」というように、「かも」の表記は色々あります。
一体、京都人はどのような使い分けをしているのでしょう。
京都人の使い分けとは…
一般的に多くが、次のような使い分けをするそうです。
① 出町柳駅の近くにある, 「かもがわ」と「高野川」の合流点(鴨川デルタ)より上流
➡ 賀茂川
② 鴨川デルタより下流
➡ 鴨川
ちなみに、鴨川デルタは2つの川の合流点で、家族連れなどの多くの人で賑わっています。
飛び石があったりするので、是非訪れてみてください!!
↓の写真は、鴨川デルタにある、飛び石です。
私も川を渡っているときに落ちそうになったので皆さんも気を付けてください(笑)
これには多くの説があるようですが、上賀茂神社と下鴨神社の関係にちなんだものが一般的だそうです。
上賀茂神社を「上社」、下鴨神社を「下社」と略称し、2つを総称して「賀茂社」というそうです。神社と主祭神は…
■上賀茂神社 ➡ 賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)
■下鴨神社 ➡ 賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)、玉依媛命(たまよりひめのみこと)
…で、賀茂別雷大神の母が、玉依媛命, 祖父が、賀茂建角身命だそうです。
特に、上賀茂神社はかつて住んでいた「賀茂氏」の氏神を祀っている神社で、
上賀茂神社の近くを流れる川を「賀茂川」、下鴨神社より下流を流れている川を「鴨川」
と呼ぶようになったそうです。
そして、鴨川デルタを基準とした呼び方が出てきたようです。
実際は、京都人からしても「下流を『鴨川』」と、「上流を『賀茂川」」と呼ぶのがなじみ深いようですね。
なので、事実上、名称を一つに統一できていないのが現状ですね。
京都人の憩いの地, 鴨川(賀茂川)の魅力とは…
ということで…
鴨川(賀茂川)には河川敷があり、京都市内を縦横しています。
そのためか、多くの方がジョギングやピクニックを楽しんでいます。
一体なぜ鴨川(賀茂川)が京都人の憩いの地になっているのでしょうか…。
鴨川の納涼床
「鴨川の納涼床」さて、何と読むでしょう?
正解は…
「のうりょうゆか」と「のうりょうどこ」です!
豊臣秀吉の時代に、鴨川に腰かけを用意して客をもてなしたのが起源といわれています。
今のような高床式の納涼床ができたのはずいぶん先の出来事だそうです。
納涼床で食事をすることは、京都ならではの夏の風物詩であり、様々なお店があります。
似たようなものに、貴船川にある「貴船の川床」があります。
清流を眺めながら、京都の伝統的な食べ物が楽しめる…
そんな、おすすめのスポットです!
イタリアンの納涼床の記事は↓です
https://www.cozzy-net.jp/scorpione_kitiu_2021_6/
鴨川(賀茂川)の豊かな自然
私が昔、鴨川をゆっくり散策していた時に普段なかなか見ないような, 鯉やカメを見かけました。
都市化が進んだ京都でなかなか見かけない生き物を鴨川(賀茂川)では、たまに見かけることがあります!
下の写真は… 魚道の写真ですね。魚道とは、サケやマス、アユなどの遡上をやりやすいようにするための階段ですね。
このように、鴨川では環境保全もなされてます!
鴨川で見かける生き物は例えば…
「オオサンショウウオ」!
実は、とても珍しく、「特別天然記念物」です。
オオサンショウウオはとてもかわいいらしい見た目をしています(笑)
普段は上流にいるようですが、大雨で増水したときにたびたび下流で発見することがあるようです。
よくSNSでその様子が写真や動画があげられています。
次に紹介するのは、「ユリカモメ」! 冬の風物詩でもあるユリカモメは、10月下旬になると鴨川で見か
けられるようです。近年は飛来数が減っているようです。
鴨川(賀茂川)を散策してみると、自然豊かな京都が楽しめます!
また、上流では渓流釣りなど、一段と違った鴨川(賀茂川)を楽しめるそうです!
まとめ
「鴨川・賀茂川 問題」については実際には1つに決まらず、上流が「賀茂川」や下流が「鴨川」などと
ばれるのが一般的なようです。
鴨川デルタより上流 | 賀茂川(かもがわ) |
鴨川デルタより下流 | 鴨川(かもがわ) |
また、「鴨川の水で顔を洗うときれいになる/鴨川の水を産湯に使うと美人になる」
といったことわざあるように、
鴨川(賀茂川)は京都人にとってなじみ深く、京都の文化と「水」には深い関係があるようです!
ぜひ、鴨川(賀茂川)で散策をしてみてください!